ニュースリリース
2005/10/26
シリーズ第2弾、小型の立形内面研削盤「T-181C」を開発
~多種少量生産から大量生産、研削から複合加工まで、広範囲な用途に対応~
トーヨーエイテック株式会社(本社 広島市南区、山本健一社長)は、立形内面研削盤シリーズの第2弾となる「T-181C」を新たに開発し、発売を開始する。T-181Cはシリーズ最小モデルとして位置づけられており、内径1.5mmから150mmまでの小物部品を加工できるチャックタイプの小型内面研削盤である。
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今回発売するT-181Cは立形の特長を活かし、機械本体幅が1mを切る980mmのコンパクトなサイズを実現した。横形内面研削盤で定評のある、自社開発の高出力・高剛性のホイールヘッドをはじめ対話式CNC「TOYOMATIC-4000」などを搭載したほか、立形では不利とされる熱変形に対してもコラム冷却システムを採用するなど、高精度・高能率加工を可能としている。
さらに、主軸がローディング位置(機械正面の作業者側)まで移動するY軸機能をオプションで用意。加工部品変更による段取り替えが容易となるだけでなく、搬送・ローダ装置としてガントリーローダの搭載が可能で、汎用性の高い自動化ラインを実現できる。これにより、多種少量生産はもちろん、大量生産にも適し、生産性と汎用性を兼ね備えた機械に仕上げている。また、オプションで2スピンドル仕様を用意しており、ワンチャックで切削と研削の複合加工機として利用することも可能である。
内面研削盤の国内トップメーカーであるトーヨーエイテックは、これまでの横形に加え、今年7月に立形内面研削シリーズの第1弾となる中型・センタレスタイプの「T-182S」を発売した。シリーズ第2弾となる今回は、小型・チャックタイプの立形内面研削盤を開発。今後はより大型の立形内面研削盤をはじめ、さらなるバリエーションの拡大を図る予定である。
T-181Cの主な商品特長
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省スペース
・立形レイアウトを活かしたコンパクトな設計により、機械本体幅を980mmに抑えた。これは、同等クラスの横形内面研削盤(T-11Lシリーズ)と比較すると、60%以上の削減となる。
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高精度・高能率加工
・T-181C用として、高剛性主軸と高精度チャックを新たに開発。また、加工性能を決める重要なユニットである砥石軸には、横形内面研削盤と同様、自社開発の高出力・高剛性タイプの高周波ホイールヘッドを採用した。毎分30,000回転・連続定格22kWから毎分150,000回転・同2.0kWまでの6タイプを用意しており、加工する部品のサイズや仕様に合わせて最適なホイールヘッドが搭載できる。
・熱変位対策として、横形で定評のある2重ベッド構造に加え、立形独自のコラム冷却システムを採用した。さらに、ドレス装置はベッド側からコラム側へと取付け位置を変更し、熱変位の影響を受けやすい立形でありながら、横形と同等の加工精度を実現している。
・主軸に±0.25度のスイベル機構を搭載(Y軸機能なしの場合)。テーパ調整用として、ストレート穴をより高精度・高能率で加工できるようにした。
・さらに、トーヨーエイテック独自の「TAC( Toyo Adaptive Control)研削」技術をはじめCNC装置である「TOYOMATIC-4000」など、『内面研削盤のTOYO』ならではの技術を盛り込んでいる。
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生産性と汎用性の両立
・加工部品の変更に伴う段取り替えやライン編成替えが容易な立形レイアウトの採用により、多種少量生産に適したモデルである。さらに、量産対応として、汎用性の高 い搬送・ローダ装置(コンベア、スカラーロボット、ガントリーローダ)をオプションで用意。特に、汎用のスカラーロボットを組み込めば、加工部品の変更や生産量の変動に柔軟に対応できる。
・主軸がローディング位置まで移動するY軸機能をオプションで設定した。これにより、段取り替え作業がさらに容易になるだけでなく、機械間の搬送にガントリーローダ(オプション)が組み込め、省スペースで大量生産に適した自動化ラインの構築が可能である。
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複合加工
・オプションで2スピンドル仕様を用意した。片方のスピンドルを切削ツールに変更することも可能で、1台の機械で切削と研削の2つの加工を行う複合加工機としても利用できる。また、切削加工と研削加工の両方をワンチャックのまま行うため、高精度加工が可能となる。