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ニュースリリース

2014/10/9

コンパクトサイズでありながら、高硬度材を精密に加工する「TVM-10-CH」を開発
-精密金型や精密部品の加工に特化したコンパクト・ハードカッティングセンター-

 トーヨーエイテック株式会社(本社:広島市南区、社長:本郷義昭)は、間口910mmのコンパクトサイズでありながら、高硬度材を精密かつ短時間で加工できるコンパクト・ハードカッティングセンター「TVM-10-CH」を開発し、本格的に受注を開始します。

 TVM-10-CHは、100mm角以下の精密金型や精密部品の加工に特化したモデルです。主要構造をX軸方向Y軸方向ともに対称形とした上でスピンドルを重心位置で駆動させる剛性の高い合理的なレイアウトや、内面研削盤で培ってきた高速・高剛性スピンドル技術、全軸・高出力リニアモーター駆動、高分解能スケールなどを採用しました。

  •  これにより、形状精度1μm以下、穴ピッチ精度0.5μm以下を実現。高硬度材での鏡面仕上げも可能です。さらに、高出力リニアモーターと軽量化による最大加速度2Gでの加工の実現と、自社開発の60,000min-1スピンドルによって、一般的な中型マシニングセンターと同等以上の加工能率を実現しています。

  • コンパクト・ハードカッティングセンター「TVM-10-CH」

TVM-10-CHの主な特長は以下の通りです。

高精度加工

ベッド、コラム、テーブル、スピンドルハウジングを完全な対称形状(X軸・Y軸)とし、重心駆動を採用することで、加工中のねじれや振動、熱変形を抑制しています。さらに、X・Y・Zの各軸には分解能10nm(オプションで1.25nm)の光学スケールと高剛性・低摺動ローラガイドを採用。高硬度材でも精度の高い加工が可能になりました。また、ワークタッチセンサーとレーザーセンサー(いずれもオプション)を独自の方法で組み合わせた、Z軸方向の熱変形キャンセルシステムも用意しています。

高能率加工

各軸の駆動には高出力のリニアモーターを採用するとともに、軽量化を図りました。これにより、微小領域の加工能力に大きく影響する加速度は、各軸ともに2Gの高加速度を実現しています。また、Z軸のスピンドルには最高回転数60,000min-1(軸端形状HSK-E32)、最高出力17.4kWの高速・高剛性スピンドルを新たに開発し搭載しています。φ1mmの工具でφ2mmの円柱加工をした場合、一般的な中型マシニングセンターが加速度0.2G、最大回転数20,000min-1とすると、3倍以上の速度(金属除去量)で加工できることになります。同様にφ0.5mmの工具で加工する場合は9倍以上となり、微細加工では中型マシニングセンターを凌駕する性能(生産性)を発揮します。

省スペース

間口910mm、奥行1,820mm、設置面積1.7m2の省スペースを実現しました。限られたスペースでありながらも、上下折りたたみ式の前面カバーを採用することで、開口部が580mmの作業スペースを確保しています。段取り作業時にはY軸が手前へさらに80mm移動するため、作業性・保守性に優れたレイアウトとなっています。