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ニュースリリース

2006/8/31

広島大学とトーヨーエイテックが包括的研究協力に関する協定を締結
~広島大学と中堅企業との包括的研究協力は初めて~

 国立大学法人広島大学(広島県東広島市、学長:牟田泰三)とトーヨーエイテック株式会社(広島県広島市、社長:山本健一)は、産学の連携を通してプラズマ表面処理技術を応用した医療分野、及び精密加工技術を中心とした先進技術分野において最先端の技術開発を行い、科学技術の振興と産業の発展に貢献することを目的として、包括的研究協力に関する協定を締結することに合意しました。本日、両者の代表である牟田学長と山本社長が出席し、広島大学にて調印式を行いました。

 両者は、相互の連携推進によって研究開発力の更なる向上と研究成果の社会活用を図ると共に、産業の健全なる発展と科学技術の振興に貢献することを目指します。

 世界トップレベルの特色ある総合研究大学を目指す広島大学と、国内トップシェアの内面研削盤を始めとする精密加工技術やプラズマ表面処理技術等のコア技術を基に、最先端技術による新たなビジネスの実現を目指すトーヨーエイテックは、両者の持つ技術を相互に利用し、更には包括的研究協力を進めることで、より一層の研究・技術開発と社会貢献を促進するため、本年の春より締結に向けた事前協議を開始しました。この事前協議では、広島大学産学連携センターの全面的な支援の下に、開発研究テーマと連携方策の検討を行い、今般協議が整い調印に至りました。広島大学は大企業を中心に、既に18件の協定(大学の部局レベルでの締結は除く)を締結していますが、中堅クラスの企業と締結するのは初めてのことです。

 両者は、今後スタートする個別のテーマ毎の協力を契機として、より広範囲な戦略的関係構築に取り組みます。それは、研究・技術開発戦略・人材戦略を包含するもので、個別の点的な協力ではなく、両者の組織的かつ面的な協力関係を構築し、維持拡大する長期的な活動を意味します。産学それぞれの強みを活用した技術・人材・設備などの総合的な相互利用を可能とし、シナジー効果を生み出す新しい産学連携の形と世界に誇れる成果を提示できるものと期待しています。

 広島大学は、「教育」、「研究」に加え「社会貢献」を大学の重要な機能の一つとして位置づけており、また、トーヨーエイテックは、「環境、社会との共生、企業の社会的使命の重視」を企業の行動指針としています。今回の調印において、このような共通の目的の下で、両者が保有資源を有効に活用するために今後推進する共同研究に関して、基本的な取り組みを定めました。

 共同研究を行うテーマに関しては、既にいくつかの個別テーマに関して連携を進めており、このたびの調印により、わが国のもの作りの将来、国際競争力の有る科学技術の発展とその実用化に道を開くものと考えています。