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2004/9/6 高機能普及型のCNC内面研削盤「T-11JA」を新開発
-CNC内面研削盤「T-11J」の後継機をシカゴショーで公開-


 トーヨーエイテック株式会社は、高機能普及型のCNC内面研削盤「T-11JA」を開発し、9月8日から開催される米国のシカゴショーに出品する。

 今回開発したT-11JAは、1988年の発売以来、加工精度が良く操作も簡単なことで好評を得ているCNC内面研削盤「T-11J」の後継機種で、多様な工作物に対応できるよう、さらに機能を高めた。T-11Jでは困難であった多段面の連続加工や外径加工を可能にしたほか、外径350mm、内径170mmまでの工作物を加工できるようにしている。また、最高回転数1200回転/分の主軸(オプション仕様)を装備すれば、内径1.5mmまでの小径穴加工が可能になるなど、これまで以上に幅広い用途に適した内面研削盤とした。

 同社では本年11月より販売を開始し、自動車部品や金型、一般機械関連の市場を中心に、年間60台を販売する計画である。
 

【T-11JAの商品特長】
1.幅広い用途
独自のCNC制御装置である「TOYOMATIC-4000」の機能を高めることで、従来の内面や端面加工だけでなく、(1)8面までの多段面連続加工、(2)外径加工、(3)テーパー加工、(4)内面のR加工など、様々な加工が可能となった。
機械を操作しながら簡単にプログラミングができるティーチング機能に加え、39種類の加工条件を記憶させることができるため、繰返し生産品の段取り替えが容易である。
主軸に取付可能な工作物の外径を従来の230mmから350mmに拡大するとともに、砥石の切込み移動量を100mmから110mmとすることで加工できる内径が150mmから170mmとなり、より大きな工作物を加工できるようにした。
最高回転数を従来の1.5倍(毎分1200回転)に高めた主軸をオプションで用意しており、内径1.5mm(従来は6mm)までの小径穴加工が可能となった。

2.高性能
ベッドの大型化やテーブルガイド間隔の拡大、リニアガイドの採用などにより、高負荷研削でも安定した動きを実現している。
加工時間の短縮を図るため、テーブルの最大移動速度を従来の10m/分から15m/分へと5割アップさせた。
Z軸(テーブルの移動方向)の最小分解能を0.1μm、X軸(砥石の切込み方向)の最小分解能をφ0.2μmとすることで、微細な加工を実現している。

3.豊富なオプション、その他
多様な工作物に対応できるように、多種のチャックやドレッサ、ホイールヘッドを用意した。
現在設定しているオプションのみの対応とし、新たな設計要素を極力排除することなどにより、納期の短縮を実現している。